講師として |
ドラム講師としてレッスンの現場に立ってから10数年になります。
その経験から思うことはレッスンは"見立て"が大事だということです。 どんな筋道を立ててレッスンするか。 様々な角度から見て考慮に入れます。 そしてレッスンをカスタマイズします。 常に"一歩先"を提示することを心がけています。 単なる思いつきでは長い目でみた成長は望めません。 むやみやたらと反復を強いるのも駄目です。 理解しなければならないこと、覚えなければならないこと、そして出来なければならないこと。 これを受け手の方にしっかり伝えられるのが講師の力量だと思います。 具体性が必要です。 言葉で伝えるだけでもありません。 指導するということは人生に影響すること。 演奏には、演奏する人の内面が現れます。 |
猛者来たれ |
ドラムは本当に奥が深いものです。
長い時間をドラムに費やして来た人ほどおそらくそう思われると思います。 充分に自信が付くだけのテクニックを身につけられた人もいるでしょう。 でもそれで終わりではありません。 ドラミングには一生かけて取り組める何かがあります。 |
プロになれるのか |
ドラムを生業(なりわい)としている身としては応援したいです。
必要なテクニックを伝えることはできます。 どんなプロを目指しますか? 以下に私が思うことを書きますので必要な方はお読みください。 もしあなたが就職の選択肢のひとつのようにドラムやバンドを考えているとしたらやめておいた方がいいです。 ドラムやバンドは就職先にはなりません。 好きで好きでたまらないというのは必要な動機だと思います。 "好きこそものの上手なれ"と言う言葉もあります。 熱意が道を開きます。 「やるんだ」という強い意志が大事な時もあるでしょう。 意志の力が不可能に思えることでも現実にするからです。 しかしそれでもドラムを仕事にして稼ぎ続けていけるかはわかりません。 プロというのはそれで生きていける人ということ。 人生は長いです。 継続性が問題になります。 仮に今あなたが10代だとして、いつまでも10代ではありえません。 運の良い悪いもあります。 めぐりあわせも。 ドラムの世界はプロより上手いアマチュアの方がたくさんいます。(この場合のプロはトッププロという意味ではありません) またバンドに限って言うと基本的にはずっと続くものではありませんので特にプロを目指すドラマーは"ピン"でやっていけるスキルを絶対に身に付けなければいけません。 …とは言え人生は一度きり。 「やれる!」と思ったら思い切る決断も必要です。 『人生を賭ける』 そのぐらいの気持ちはいると思いますが。 まずは経験を積んで行きましょう。 バンドでもアンサンブルでもセッションでもなんでもいいです。 そうしているうちに音楽が"見えて"来たら可能性があるかもしれません。 またレッスンにおいて好きなこと得意なことを極める一方、あまり興味がわかないようなことや不得意なことにも嫌がらず取り組む必要があるのは専門家を目指す以上、言うまでもないことです。 私は20歳の頃、 「自分の人生ドラム以外いらない」 という思いになってドラム一直線の道を進んで来ました。 今となってはもう少し幅広い視野があったほうが良かったかなとも思いますが、道は人それぞれ。 いろんなプロドラマーのかたちがあると思います。 この道のプロは自分で自分の道を掴まねばなりません。 |