叩観録-こうかんろく-
ドラム講師を生業とするドラマーのブログです
今日の結論は、
「ドラムを打つ"打感"や音色に対する感性は生ドラムを叩かない限り育たない」 です。 宜しければお付き合いください。 "タッチ"と言う言葉があります。 ドラム演奏の中でスティックが"叩かれるもの"に当たる瞬間の"感触"と言ったようなことです。 "打感"と言い変えてもいいと思います。 「軽いタッチで」 とか言う風に使います。 音が出るプロセスの中の最も直接的なプロセス。 持って生まれたその人らしさが良く現れます。 「きつめ」とか「やわらかめ」とか。 あたり前と言えばそうですが、ドラムにも音色と言うものがあります。 打ち方によって相当左右されます。 いわゆる強弱もありますが、どの角度で当たるかでも変わります。 いいタッチで叩けると良い音をドラムから引き出せます。 演奏のスピード感にも関わります。 タッチには是非とも注意を払って欲しいです。 これが雑だと演奏は残念な感じになります。 例えば力み過ぎの場合。 音は濁ります。 濁ったドラムの音は耳触りが悪いです。 力んだドラムのサウンドは叩かれた場所近くで聞こえる打撃音ほどには遠くまで届きません。 力みが楽器の振動を阻害するため"鳴り"が抑えられるからです。 また演奏スピードの限界を上げようとしても上手くいきにくい。 必要以上な力を常にスティックに加えているからです。 こうした状況は出来る限り早く改善しなければなりません。 "早く"というのは反復されるからです。 繰り返しその動きをやるということは身に付くということ。 悪い癖が身に付くと改善するのに大変な時間がかかります。 実は最近レッスンをしていて、 「何故こんなに打ち付けるように叩くのか?」 と思うことが人によってあります。 そんなに強くやらなくても音は鳴る。 打ち方の基本は教えたはず。 それに指摘すると改善はします。 でも注意を払わないとやはり打ち付ける叩き方になるし、翌週にはきれいに元に戻っている。 原因がわかりません。 …もしかすると電子ドラムの影響か。 と思いたったのはだいぶ時間が経ってからでした。 普段の練習で叩いたほどの音量を対象物から感じられないから"ぶったたく"癖が付く。 それが生ドラムを叩く時にも出るのではないかと。 もちろん人にはよります。 電子ドラムの"イメージに即した練習が手軽に出来る"というメリットは捨てがたい部分はあります。 けれどあれはやはり本物とは違う。 またパッドの練習のみの人にもタッチの問題がある気がします。 ただパッドの方が適している練習もありますし練習パッドでの練習は重要です。 パッドでの練習には時間を費やして欲しいです。 しかしそれも生のドラムを叩いているという前提あってのこと。 本物を叩かない限り本当の上達は望めない。 楽器である以上、当然なのですがやはりそうなんだろうと思います。 生ドラムを叩きましょう! そしていい演奏を物にしてください。
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